昨日までは冬に逆戻りしたような気候だったのに、
今週末はとっても良いお天気との予報の東京。調子が狂います。
季節の変わり目ですの体調管理には特に気を付けないといけませんね。
季節の変わり目といえば、私は色々なものをメンテナンスしたくなるのですが、
皆様はいかがでしょう。
錆びた自転車、古くて雨が浸みる傘、破れそうな網戸・・・
直すもの有りすぎです。なんでも大切にながく使っていきたいですよね。
そんなわけで今日は絵を描くには欠かせない、筆のお手入れについて。
筆は、油絵用、水彩用、日本画用、デザイン用など様々な絵具別に分かれていますが、大まかに言えば毛質が硬いか柔らかいかに二分されます。
主に粘度が高い絵具には硬質、低い絵具には軟質の毛が適していますので、必然的に油絵画筆では硬いブタ毛、水彩画筆などでは柔らかい羊毛、イタチ毛などが多く使われています。
(※詳細は下記の「主な毛の特質」をご覧下さい。)
硬さ以外にも使われる毛によって、水分の含み、毛のまとまり、復元性、耐久性などにそれぞれの特徴があり、混毛によりさらにバリエーションをひろげることもあります。
最近では丈夫なナイロン(人工毛)筆も品質が高くなり、特にライナー等の細筆に優れたものが多くみられるようになりました。
主な毛の特質……………………………………………………………………………
馬の毛
水含みが良く、毛のまとまりが良い。ほどほどの復元性がある。
リス毛
水含みが良く、毛のまとまりが良い。軽妙な復元性があり毛の消耗度が低い。
タヌキ毛
毛先が鋭く軽妙であり、復元性が高い。
イタチ・テン毛(セーブル)
筆毛材としてすべての要素をもっている。軽妙であり、適当な復元性に水の含みも良くかつ消耗度も極めて低い。
ブタ毛
剛毛性のもので不透明画用として高い復元性をもつ。
牛耳毛
セーブル材に近く復元性も高く理想材としてあげられる。
山羊毛(羊毛)
水含みが抜群でまとまりが良く、毛の消耗度も低い。復元性も特色があり主材、副材となり筆の味を創り出す。
筆の手入れ……………………………………………………………………………
(1)絵具が固まってしまう前にこまめに、とにかく丁寧に洗うこと
最も多いトラブルは筆の根元に絵具が残り、そこがガチガチに固まってしまうというもの。
抜け毛や変形の原因になり、筆の寿命を短くしてしまいます。
特に根元を丹念に指でやさしく揉みほぐすようにきれいにして下さい。
(2)専用クリーナーを使う
水性絵具は水かぬるま湯で、その他のものはそれぞれの専用クリーナーで洗い流しましょう。
油絵画筆の場合はブラシクリーナーで洗浄後、石鹸と水で再度洗い、リンスあるいはブラシソフターにつけます。
水彩画筆や日本画筆は毛の適当な油分のバランスがくずれてしまうので水洗いだけで十分です。
(3)洗浄後はよく乾燥させて風通しの良い場所に保管する
濡れたまま長時間放置すると毛を束ねている糊が溶けて抜け毛の原因となったり、毛自体も傷んでしまうので注意しましょう。
購入時プラスチックのキャップが付いている筆もありますが、使い始めたらキャップは使用しないで下さい。
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各用途別に最も扱いやすい毛質や形、製法で作られていますので、使う絵具の材質によってそれぞれ専用の筆を使うのが基本ですが、必ずしもカテゴリーにこだわる必要はないと思います。
使いやすいと感じるお好みの筆を、正しくお手入れして、大切にして下さい。
………………………………………………………………………………………………アクリル用
油彩用(アクリル絵具や日本画絵具用も有り)
http://www.rakuya.com/oil_art/others/
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なかなか人に聞けないような、こんな情報、嬉しいです。勉強になりました。ありがとうございます。
返信削除yumeyume さん
返信削除コメントありがとうございます。
嬉しいお言葉ありがとうございます。
これからも色々と紹介していきますので、楽屋ブログをどうぞ宜しくお願い致します。
筆ってついつい洗い忘れてカピカピにして
返信削除しまうんですよ~(-_-;)
細かいところまでお手入れしてもっと長持ちする
よう心がけなくちゃだめですよね~
2011年6月6日19:16投稿さん
返信削除コメントありがとうございます。
すぐに洗ってきれいにしておくと大分寿命がながいと思います。
色々と便利なクリーナもありますのでカピカピになった筆も労わってあげて下さい。