絵具は何で出来ているのかを簡単に説明致します。
絵具を作るためには、何といっても「色」の元がなければはじまりません。その絵具に使用される色の元を「顔料」といいます。顔料は色のついた細かい粒子で、油や水に溶けることのない物質です。
顔料を紙やキャンバスといった支持体に擦り付けると、一応絵を描くことはできますが、その描いたものをそのまま保存することができません。ちょっと触っただけでも顔料は取れてしまいます。描いたものを定着させるためには、顔料をなにがしかの材料で画面に固定してやらなくてはなりません。そこで顔料を固定するための「糊」の役割をする材料が必要になります。その「糊」の役割をする材料を専門用語で「ビヒクル」といいます。
つまり、色を出す材料の「顔料」と、顔料を画面に固定する材料の「ビヒクル」が混ぜあわされて、初めて「絵具」となります。
絵具には、色々な種類がありますが、この「ビヒクル」によって、出来上がる「絵具」が変わってきます。
たとえば、
1)「顔料」+「乾性油」=「油絵具」
2)「顔料」+「アラビアガム」=「水彩絵具」
3)「顔料」+「アクリルエマルジョン」=「アクリル絵具」
など(上の図を参照してください。)
このように、同じ顔料を使っても、練り合せる「ビヒクル」の違いによって色々な絵具が作りだされます。
絵具の性質である「水に溶ける・溶けない」とか「耐水性がある」とか、「画面の光沢の有無」や「乾燥の早い・遅い」という絵具の性格の違いのほとんどは、この「ビヒクル」の性格の違いから生じます。
なるほど!絵具はこんな風に作られているのですね。勉強になりました。
返信削除tsuyoshiさん
返信削除コメントありがとうございます。
絵具って結構小さい頃から身近にあって使っているものなので、何で出来ているかは勉強する機会もなかなかありませんし・・・言われてみると「へ~っ」となりますよね。