水彩絵具は水によってさまざまな表情を見せます。水をたっぷり使うと透明性で伸びやかな色面をつくります。画面に空間や広がりを作る「塗る」という効果は、画面全体のベースになる重要なテクニックです。
塗ることと並んで「描く」ことは、画面に緊張感とメリハリを与えてくれます。
線描による描きこみや、点描、ハッチングによる描写が、色面とコントラストを形成します。塗るだけでは、ぼんやりとした表現になりがちですが、線描だけでも硬くなります。これらの調和が画面にハーモニーを生みます。
※拭き取り
「塗る」と「描く」は、絵具を画面に乗せていく、いわば、プラスの表現です。
水彩絵具は、水により活かされます。一度塗った絵具を水で洗い流すことも簡単です。強く描きすぎたところ、ずっと遠くの景色など、水をつけた筆や布で絵具を洗い取ることにより、新しい効果が生まれます。
※味付け
上記の基本的なテクニックに加えて、特殊な効果を導入することにより、画面に味わいが生じます。
「にじみ」や「マチエール」は、画面に変化を与えるとともに、生き生きとして魅力ある作品に欠かせない味になります。
以前に投稿されていた水彩紙の選定がとても重要であることを、今回の投稿を拝見して、より理解することができました。ありがとうございます。
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