2011年5月2日月曜日

油絵具での描き方

~色の表現方法~



油絵具で描画するときの塗り方は極めてたくさんあります。皆様のアイディアしだいで作品の表情はさまざまに変化します。主な表現方法を紹介させて頂きます。

皆様の参考になれば幸いです。



混色
油絵具は、自由に混色できます。オリジナルカラーをそのまま用いるだけでなく、ニュアンスを変えて自在に色を作ることができます。混色の場合、不透明色やコンポーゼ色を混ぜ合せると発色が鈍くなり濁るといわれますが、逆に、重厚さと色の深さは増します。色は、隣り合う色の響き合い、全体のバランスです。油絵具では、さまざまな色を創っておおいに楽しんでください。



厚塗り
チューブから出したままの油絵具をパレット上で少しこね、ナイフや硬い筆でキャンバスに厚く塗ります。もっとも豪快で、油絵らしいマティエールのひとつです。特に画面上でナイフや硬い筆で数種の油絵の具を混ぜ合せると、互いの色が生きたまま寄り合い、複雑な表情をみせます。



平塗り
チューブから出した油絵具を少量のオイルで薄め、キャンバスに置くように塗ります。絵具を引き伸ばしてしまうと、やや薄っぺらになります。最も単純な色の置き方です。



薄塗り
油絵具を引き伸ばすように塗ります。下の色が透けて重層効果になります。隠蔽性のある絵具を薄く塗ると下からのぞく下塗りの色と呼応し、複雑な表情になります。



おつゆ描き
油絵具にテレピンなどを多量に混ぜて薄め、キャンバスに染みこませるように塗ります。初期の描画段階では、画面を脂ぎらせずに着色できるので主に使われます。最終段階までこの描き方では、画面の定着力が無くなってしまい、弱い油絵になります。

ハッチング
やや、オイル分を多くした油絵具を細い筆につけ、筆先で線を描くように塗ります。線を重ねることで色を塗りますので、平板でなく、方向性も含んだ塗り方になります。



点描
筆先だけを用いて、絵具の点を並べるように塗ります。色が混ざり合わず併置されるので、彩度の高い塗りこみができます。


グラッシ:透明描法
オイル分を多量に、油絵具を少なめにして色液を作り、柔らかい筆や刷毛で薄く塗ります。下の絵具やキャンバスの白さが生かした塗り方です。グラッシともいいます。「グレージングバニス」などがそのまま使えて便利です。



盛り上げ
ナイフなどを用いると、油絵具は厚く塗ることが出来ます。置かれた絵具の形がそのまま残ります。



スクラッチング
一度塗った油絵具が乾かないうちにナイフの先や筆の軸で引掻くと、簡単に絵具を取り除くことができます。下の色を浮き出させたり、画面に線描的な筋を入れたりすることができます。



油絵具の変色について

油絵具でよく言われる「混色制限」は、メーカーが実験室で過酷な条件の元にテストした場合に認められるもので、通常の制作や展示の条件下では大きな心配はいりません。

もし、厳重に注意する場合には、ウルトラマリンを含む絵具とシルバーホワイトの混色が最も要注意です。

現在では少なくなりましたが、コバルトバイオレットライトという紫は、鉄を成分とする絵具で変色を起こすことがあるので、単独で用いた方がよいでしょう。

また、クロムイエロー系やクロムグリーン系、およびエメラルドグリーンなどの色は、乾燥するにしたがい黒ずみます。

ローズマダーやピンクマダーなど透明性の赤は、ホワイトとつくるピンクが時間の経過とともに薄くなることがあります。ホワイトの上にグラッシをかけて色を作る絵具に適します。

レーキ系の絵具は、下塗りに使うと、上の絵具層を透して色が滲み出すことがあります。ブリードといいますが、白っぽい画面構成の作品では注意を要します。





2 件のコメント:

  1. 油絵は難しそうでなかなか手が出ませんでしたが、なんかやってみたくなりました。何事も挑戦ですよね!

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  2. 2011年5月2日16:00 投稿 様

    コメントありがとうございます。

    そうですね、油絵は道具をそろえるのを考えるだけでもなかなか踏み出しにくいですよね。オイルの臭いがダメ、という方もいらっしゃるようです。
    始めるまでが腰が重い(^^;
    きっと何でも始めたらどんどん楽しくなるのでしょうね~。

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